同じ事実を使い、伝える役割を変える

パンフレットとWebは、会社や商品の基本情報をそろえながら、それぞれに合う役割を持たせられます。紙では手に取った瞬間の理解や印象、Webでは詳しい条件の確認や申込み、と分けると、限られた紙面を使いやすくなります。

ただし「詳しくはWebへ」だけでは、紙を受け取った人は何を見に行くのか分かりません。次に知りたい理由と、進んだ先で得られる情報まで案内します。ここでは、紙とWebを同時に考えるための編集手順を説明します。

まず、渡す場面を決める

展示会で初めて渡す、商談で説明しながら使う、商品に同梱する。同じパンフレットでも、読む前に知っていることが違います。誰がどの場面で手に取り、どれくらい説明を添えられるかを書き出します。

たとえば、初めて商品を知る場面では「何のためのものか」が先に必要です。購入後の同梱物なら、使い始める方法や困ったときの連絡先が大切になります。想定する場面を増やしすぎると、紙面の主役がぼやけるので、最初に一つを主な用途にします。

情報紙に残す例Webで深める例
商品の価値選ぶ理由と使う場面背景、詳しい説明、比較
仕様・条件判断に欠かせない条件詳細仕様、更新される情報
使い方最初の一歩と注意点手順、動画、よくある質問
次の行動何を見に行くかの案内対応する詳細ページや申込み

紙面の「削る」と、情報の「消す」を分ける

文字を減らすときは、重要度の低い説明をWebへ移すことはできます。しかし、対象条件や大切な注意点を消して、実際よりよく見える資料にしてはいけません。読む人の判断に欠かせない条件は、紙の中でも分かるように残します。

写真も、雰囲気を伝える写真と仕様を説明する写真を分けます。表紙で世界観を見せ、中面で使い方を説明するなど、役割を決めると選びやすくなります。どの写真を使えるか、印刷に十分な状態かも、レイアウト前に確認します。

領家A

紙を受け取ったあと、何を確かめたくなるかまで考えて情報を分けます。

領家B

余白を作るためにも、載せない情報の行き先が決まっていると安心です。

QRコードは、読む理由とセットにする

「詳しくはこちら」だけでなく、「仕様と選び方を見る」「使い始めの手順を見る」など、遷移先が分かる言葉を添えます。トップページへ戻すより、その疑問に直接答えるページへつなぐ方が、探す手間を減らせます。

QRコードの見た目だけでは読み取りを確認できません。実際に使う大きさで印刷し、手元のスマホで開いて、目的のページと申込みまで確認します。公開後にURLが変わる場合もあるため、管理担当とリンクの維持方法を決めます。計測する場合でも、読み取りと購入を同じ成果として数えません。

自社で整理する六つの手順

  1. 読み手と、パンフレットを渡す場面を決める。
  2. 全情報を並べ、紙に必須・Webで深める・今回は不要に分ける。
  3. 紙面ごとの結論と、使う写真・図を決める。
  4. Webの対応ページを用意し、紙と名称・条件を照合する。
  5. 印刷見本で文字とQRの読み取りを確認する。
  6. 納品後に、原稿・編集データ・印刷用データを分けて保管する。

最初から印刷仕様が決まっていなくても、用途と持ち歩き方が分かれば相談できます。ページ数や折り方を先に決める前に、入れたい情報と使う場面を確認すると、あとから詰め込みすぎることを防ぎやすくなります。

変更されやすい情報を、印刷前に分ける

担当者は、載せたい項目を「ほぼ変わらない」「よく変わる」「詳しく読む人だけ必要」に分けます。以下は役割分担の例です。期限や価格が購入判断に必要な場合は、紙から省くのではなく、適用時点と詳しい条件の確認先を示します。

紙:誰のための商品か、特徴、基本の使い方
Web:最新の案内、詳しい条件、よくある質問
両方:正式な名称、問い合わせ先
接続:内容が分かるリンク名とQRコード
確認:印刷した見本から実際のページを開く

QRコードの先を変更する場合も、以前配った紙から正しい説明へ到達できるかを確認します。読み取りだけでなく、スマホで開いた画面の見出しが紙の案内と一致しているかを見ます。印刷担当とWeb担当で、公開日と配布開始日の順序を合わせておきましょう。

領家A

紙を受け取った後に、どこで詳しく検討するかまで考えます。

領家B

QRコードのそばにも、開くと何が分かるかを短く書きたいです。

更新するときの連絡順も決める

紙は配布後すぐに差し替えられないため、変更が多い価格や日程を載せる場合は、版や有効期間の扱いを検討します。Webを更新したら、紙や営業資料に古い条件が残っていないかも確認します。紙の増刷時に、前回のデータをそのまま送る前のチェックを一つ入れましょう。

完了の目印は、紙だけでも概要が分かり、Webへ進むと知りたい続きを読めることです。Doaへは、紙面のデザインだけでなく、ヒアリングから情報を分け、Webや相談へつなぐ構成まで相談できます。

  • 紙を渡す場面と読み手が決まっている。
  • 紙とWebで事実や条件が食い違っていない。
  • QRコードに読む理由が添えられている。
  • 実寸で読み取りと文字の確認をした。